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牛の脂でローソクを作る


garrip blog

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今、モーレツに肉が食いたい。牛だけに。

肉として一番の花形はステーキだろう。ミディアムレアで焼き上げた霜降りの肉は口に入れた瞬間に、肉としての原型を忘れてしまうかのようにとろけてしまうだろうな。しゃぶしゃぶも良いな、卵をチャンチャンを溶いて肉に火が通るのを待つ時間が個人的に好きだ。

ハンバーグなんてもう反則だろう。子供が好きな食べ物ランキング上位に鎮座しているのに大人だって食べてしまう。子供に戻れる魔法の肉だ。チャーシューも良いなぁ。しっかり味のしみた肉の塊をスライスしないでそのままくれと言いたいくらいだ。

ん?チャーシュー?

そうだ、ラーメン食いに行こう。

 

ラーメン屋に来たら相談された

田子町のサンモール商店街。その中には「ラーメン処みろく亭」というラーメン屋がある。

 

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みろく亭に来ました。

 

みろく亭に入るなり店のお母さんから相談を受けた。みろく亭ではラーメンがメインメニューではあるが冬の期間は限定で田子町の郷土料理である「つつけ」のほか、鍋焼きうどんと同じ並びでもつ鍋もやっている。そのモツの下処理の際に出る脂の処理に困っているという。

モツ鍋には豚のモツと牛のモツの2種類に分かれるが、みろく亭で使用するモツは牛のモツ。ぷりぷりの食感がたまらないのだという。そんなぷりぷりの食感を出すためにはモツに付いている余計な脂の除去なのだと。なるほど、妥協しない下準備のたまものだ。

かといって、そのまま排水溝に捨ててしまえば水道管の内部に脂が固まり水の流れが悪くなるし、新聞紙に包んで捨てるとなんかもったいない気がする。

その脂をなんか利用できないかというのだ。よし、分かりました。ラーメン食べながら考えます。

 

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これがモツの脂。ほんの氷山の一角。

 

腹が減っては戦は出来ぬ

きっとこれは戦だ。長丁場になりそうなので先に食事をすることにした。

 

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男ごろしラーメン。800円。

 

いきなり赤いのが出てきた。この赤い色の原因は「雷みそ」と呼ばれるこの店オリジナルのみそだ。にんにくやニラ、唐辛子などを独自のブレンドで完成させたみろく亭こだわりの雷みそ。赤々しいが思ったより辛くなく、スープをひとくち含むとなぜか辛さよりもほのかな甘みさえ感じられた。

 

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男らしい形相で食らう。

 

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うまい!

 

しかしながら「男ごろしラーメン」だ。食べ進むうちに汗をかいていき、食後はかすかな微風さえも爽やかに感じられた。店のお母さん曰く「女は男をじっくり、じっくりと…ね」と言っていた。怖い。けどうまい。

今回も撮影協力していただいた地域おこし協力隊の筒崎さんは向かいの席で「雷ラーメン」を美味しそうに食べていた。

 

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雷ラーメン。どんぶり奥の雷みそを溶かしながら食べる。800円。

 

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筒崎さんもほおばる。

 

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うまさでのけぞる。

 

さて、ラーメンも食べたことだしそろそろ制作に取りかかります。

 

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ローソクを作ることにします。

 

ローソクの買い出しへ

モツの脂をローソクにするのである。我ながらちんちくりんなアイデアである。

ローソクを作成するにあたり、必要なものを買う必要がある。向かったのはみろく亭から徒歩10歩、モリシン商店へ。

 

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すぐそこモリシン!(撮影時は2月なのでまだ雪があります)

 

田子町で生活用品を買うならモリシン商店。この店は釣り具の販売もしていて、店長も熱心な釣りのファンである。魚の話や釣り情報ならお任せだ。ここで釣り券も販売しているので田子町で釣りをする時は是非この店に寄って欲しい。

 

 

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ローソクと

 

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ローソク用の器を

 

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購入。

 

そのほかの道具はみろく亭から借りることにした。よし作るぞ、モツローソクを。

 

制作開始

作成と言っても行程は簡単である。溶かしてまた固める。ネットで調べると手の込んだローソクを作るには着色をしてみたり、ローソクの器も一工夫させてオンリーワンのローソクを作っているが、僕にはそこまで器用ではない。むしろ牛モツで作るローソク自体がオンリーワンである。素材そのままに勝負したい。

 

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ローソクを湯せんして、

 

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器に入れるだけ。

 

あとはローソクの芯となる部分を作成する。たこ糸を垂らして割り箸て止めておく。手始めにローソクのみ湯せんして純度100パーセントのローソクを再構築する。比較する為に必要だとはいえ、ローソクからローソクを作るという無駄な時間を過ごしている気がしてならない。

ローソク100パーセントのローソク(日本語がおかしいけど伝わって欲しい)を作ったところで、今度はいよいよモツの脂でローソクを作る。

 

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牛脂を湯せんします。

 

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出来たのがこれ。右の白い方が純ローソク。左の黄色い方が純牛脂。

 

同じローソクでも差が激しい。牛脂のローソクは黄色がかっていて動物性な感じがビンビンに伝わってくる。

この2種類の他にもう1種類、牛脂とローソクを半々で混ぜ合わせたハイブリットローソクを作成した。3種類あれば比較が楽しくなるだろうとの魂胆だ。

湯せんしたてのローソクたちはまだ液状になっていて、ここからロウを固めなければならない。

 

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雪で冷やしちゃえ。

 

思い出した。撮影時はまだ冬。外にはまだ雪が余るほど残っていたので雪の力を借りて急速冷蔵に試みる。

 

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左から、純ローソク、ハイブリット、牛脂。

 

冷やし固めること約1時間、ローソクらしいフォルムになってきた。ローソクの芯となるたこ糸の余分なところを切るともうそれは完全なローソクとなった。

 

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余分な糸を切ったら、

 

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完成!

 

上の写真左から純ローソク、ハイブリット(ローソクと牛脂)、純牛脂の3種類だ。湯せんしたときは動物脂感が激しかった牛脂ローソクもこうやって冷やし固めたらクリーミーな色合いに。純牛脂ローソクに至っては100パーセント食べられる。家庭の食用油が無くなったときにローソクをほじくってフライパンに投入だって出来そうだ。

では、最後に実際に火をつけてローソクとしてのポテンシャルを見てみたい。

 

まさかの焼肉フレーバー

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炎は癒やされますな。

 

3種類のローソクに火を付けて経過を観察してみた。

火力で言えば純ローソクがやはり一番だった。俺がローソクだと言わんばかりの自己主張、堂々とした燃えっぷりだった。続いてハイブリットローソク、牛脂が半分入っているが落ち着いた燃え方で安心感がある。

驚いたのが牛脂ローソクだった。「やはりモツはモツ。今度から美味しく食べよう」「火が付かず、僕のハートも消化した」などと予想していたワードを記事に書こうとしていたがまさかの燃えっぷり。他の2種類のローソクより火力は小さいが、消えること無くゆらゆらと燃えていた。

しかし動物性のローソク。20分ほど経過するとジジジジとローソクから異音がしてきた。「燃えている」というより「焼けている」というイメージ。最初は異音がどこのローソクから出ているのか分からなく、一つずつ手にとって顔に近づけて確認する。

すると牛脂ローソクで気づいた。「焼き肉の匂いがする!!」

思いよらないアロマキャンドル、焼き肉フレーバー誕生の瞬間である。

これから一家に一台の時代が来るか。新商品トリオ
みろく亭ではモツ商品がグレードアップして爆誕。

 

 

 

 

 

 

私が記事を書きました。

西村祐哉

ニッシー

田子町生まれ田子町育ち。田子町観光協会事務局、観光マネージャー。イベント・飲み食い・スポーツ・旅が好き。色黒なので高校時代に他校の生徒に「ハロー」と挨拶されたことがある。

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